ふぇみえら

feminism era(フェミニズムの時代)略してふぇみえら!フェミニズムブログだよ!

匿名でも #metoo の声をあげられるユーザー投稿型サイト『#metoo』を立ち上げました。

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こんにちは、フェミニストのもにかです。

 

先日、匿名でも#metooの声をあげられるユーザー投稿型サイト『#metoo』を立ち上げました。

metoo-howiwillchange.com

このサイトでは、メールアドレスや実名などの登録なしで自身の過去の体験や、目にしたことを投稿することができます。


サイトを立ち上げた理由

このサイトを立ち上げた理由のひとつは、#metooの声を途絶えさせないためです。

欧米で#metooの大きなムーブメントが起こりました。
日本でも伊藤詩織さんが声をあげ、はあちゅうさんら著名人も声をあげ始めたことで#metooの波が日本でも大きくなってきました。

でもなかなか爆発的なムーブメントにまではならない。
これを、日本は性暴力が少ないからだと思う人もいるかもしれません。でも、そうではないはずです。

それだけ日本は性暴力の被害について声をあげづらい状況だということではないでしょうか。2015年の内閣府の調査によると異性からレイプに遭った女性のうち、7割が誰にも相談しないというデータがあります。また、警察に相談したのはたった4.3%です。被害に遭うのは女性だけではありませんし、同性での被害もあります。また、このデータはレイプについてだけですので、痴漢などを含めた性暴力全体となると相談をしていない被害者の数はかなりな割合になるのではないかと思います。

自身が過去に受けた被害について語った女性に対してのツイッターなどでの誹謗中傷は本当に見ていられないぐらいひどい状態です。

でも、それでも私たちは声をあげていかなければいけないと思うのです。でなければ、同じ被害が今後も繰り返されてしまう。

だから、匿名で安心して声をあげられる場所を作ろうと思いました。
少なからず、このサイトを運営している私は性暴力に怒っている人です。性暴力は絶対になくしていかなければいけないと考えています。そのことで少しでも、このサイトが安心できる場所になっていればいいなと思います。


名前や顔を出して声をあげる人たちの勇気は賞賛に値する、本当に素晴らしい行動ですが、それはみんなができることじゃないし、みんながやらなくてもいいことです。自分の身の安全のことなどを考えて名前や顔を出すことができない人がいるのは当たり前です。

でも顔は出せない、自分のSNSのアカウントも使えないけど声をあげたい。そんな人たちが声をあげられる場所にしていきたいです。

 

苦しい思いを吐き出せる場所に

このサイトを立ち上げたもうひとつの理由は、誰にも言えなくてつらいと思っている人がその思いを吐き出せる場所を作りたかったからです。

先ほどご紹介した内閣府の調査の通り、日本は性暴力の被害者が声をあげることがかなり難しい社会です。

元厚労事務次官の村木厚子さんも就学前に受けた性被害を50代になるまで誰にも言えなかったのだとおっしゃっています。

www.buzzfeed.com


話したくない、話さない方が楽だという人ももちろんいるだろうと思います。そう思う人はもちろん話さなくていい。

でも、話して救われる人もたくさんいると思うんです。性暴力に限らず、何か悲しいこと、つらいことが起こったときにただ聞いてくれる人がいるだけで救われることがありますよね。

このサイトが、自分の身に起こったこと、うまく消化できていないことを吐き出せる場所になればいいなと思っています。 

投稿のルール、相手も特定できないようにする理由

このサイトでの投稿にはひとつだけルールがあります。それは、相手(加害者)が特定されないようにするというものです。

相手を名指しして被害を告発することはもちろん悪いことではありません。しかし、そこにはリスクが伴います。名誉毀損などで訴えられてしまうかもしれません。

名指しでの告発はそのリスクをきちんと承知した上でのものでなければいけません。それは、みんなができることじゃないし、しなくてもいいことです。

またこのサイトと私がその責任を軽々しく負うことはできません。私は、このサイトを安全にながく運営していくことで、多くの声を集めていくことが重要だと考えています。

なので、このサイトでの投稿は相手が特定されないようにというのを絶対のルールにしています。投稿の際は、どうかその点よろしくお願いいたします。

このサイトが目指すのは

このサイトを運営していくことで作りたいのは、性暴力を防止できる環境、そして性暴力の被害者が救われる社会です。

#metooと声をあげることで、社会の共通認識を作っていく。「これは性暴力なのだ」「怒っていいことなんだ」という共通認識を作っていくことで、無自覚なものも含め加害を防ぐこと、被害に遭うことを防ぐこと、そして性暴力やセカンドレイプを許さない社会の雰囲気をつくっていくことが重要なのではないでしょうか。

これについてはこちらの記事で詳しく書いたので、ぜひご一読ください。

 

www.feminism.jp

「日本に性暴力はほとんどないだろう」そう思っている人にこそ見てほしい

性暴力を防止できる環境、それでももし性暴力の被害に遭ってしまったときは被害者がちゃんと救われる社会。
あまり想像がつかないという人もいるかもしれません。だからまずは、どんな被害があるのか知るところから始めませんか。

私自身、このサイトに投稿された内容をみて本当にびっくりしました。みんなこんなに様々な場所で、状況で被害に遭っているのか。家族からの被害ってこんなにあるのかと。本当にびっくりしました。

「日本は安全な国だ」そう思いたい気持ちも分からなくはありません。でも、実際に性暴力は本当にいろんなところで起きています。
まずは、被害を知るところから、被害に遭った人の声をきくところから始めませんか。

私たちが声をあげることで、そしてその声をちゃんと聞くことで変えていけることがあるはずです。
そうしていつか、このサイトが必要なくなる日がきてほしいと思っています。